ウェルスナビは、資産運用を一任できるロボアドバイザーの一つで、国内でもトップレベルの利用者数を誇ります。とはいえ、他にも資産運用に関するサービスがたくさんあり、どれを選ぶべきか迷ってしまう方は少なくありません。
今回は、ウェルスナビの評判やサービス内容、運用実績、メリット・デメリットなどを解説します。優秀なロボアドバイザーを見つけ、効率的に資産を運用したいと考えている方は、ぜひこの記事をご覧ください。
ウェルスナビの良い評判
ウェルスナビの良い評判には、以下の項目があります。
- おまかせNISAによる自動売買が行える
- つみたてNISAよりも楽に運用できる
- 半年に1回のリバランスに対応
- 提携している銀行や証券口座を利用できる
- 定期的に無料セミナーが開催される
1つずつ、詳しく見ていきましょう。
おまかせNISAによる自動売買が行える
ウェルスナビは、ロボアドバイザーが非課税枠を自動計算して運用できる、おまかせNISAを提供しています。
通常、非課税枠は個人で計算して管理する必要がありますが、ウェルスナビを利用すればロボアドバイザーが自動で計算してくれます。これにより、おまかせNISAを通じた効率的な非課税枠の活用が実現するでしょう。
つみたてNISAよりも楽に運用できる
ウェルスナビは一般NISAでの運用となり、つみたてNISAの運用はできませんが、おまかせNISAでも積立投資は行えます。
通常のつみたてNISAでは、金融庁が対象とする特定の投資信託に投資する必要があります。しかし、その対象となる投資信託は201本もあり、選択肢の多さに戸惑うこともあるでしょう。
ウェルスナビの場合、投資対象は米国ETFに限られますが、リスク許容度に合わせて自動で投資先を選択してくれます。
半年に1回のリバランスに対応
ウェルスナビは、基本的に半年に1回のリバランスを行います。ただし、ポートフォリオのチェックは継続的に行われており、顧客のポートフォリオと最適ポートフォリオを比較し、5%以上の乖離がある場合は都度リバランスを実施する仕組みです。
ただし、前倒しでのリバランスは合計で50万円以上の資産が必要なため、注意してください。
提携している銀行や証券口座を利用できる
ウェルスナビは特定の銀行や企業と提携しており、対応の銀行口座や証券口座を保有している場合、それらを使いウェルスナビを利用できます。
また、各提携サービスにはそれぞれ特長があります。例えば、銀行系のサービスでは電子マネーやクレジットカードのお釣りを自動積み立てする「マメタス」が提供され、航空系のサービスではANAやJALと提携し、マイルを貯めることが可能です。
定期的に無料セミナーが開催される
ウェルスナビは参加費無料のオンラインセミナーを開催しており、利用を検討している方からすでに利用している方まで、さまざまな方向けのセミナーへ参加可能です。
ユーザー登録を行うと、セミナーの開催情報が定期的に提供されるため、利用前だけでなく、利用後にもセミナーへの参加することで資産運用に関する知識が学べるでしょう。
ウェルスナビの悪い評判
反対に、ウェルスナビの悪い評判には以下の項目が見つかりました。
- つみたてNISAでの運用はできない
- おまかせNISAは投資先が絞られる
- 手数料が割高である
- 金融機関の変更は原則不可
それぞれ解説しますので、良い評判と悪い評判のそれぞれを確認した上で、ウェルスナビの利用を検討しましょう。
つみたてNISAでの運用はできない
ウェルスナビのおまかせNISAは、一般NISAでの運用のみをサポートし、つみたてNISAでの運用には対応していません。
つみたてNISAでは、金融庁が指定する投資信託へ投資する必要があるのに対し、ウェルスナビで投資可能なのは米国ETFのみです。そのため、つみたてNISAを希望する場合、他の証券口座で運用する必要があります。
おまかせNISAは投資先が絞られる
一般NISAでは多様な商品が取引可能ですが、ウェルスナビは米国ETFから6〜7本を自動的に選択・投資され、投資家は自分で銘柄を選択できません。そのため、特定の銘柄に投資を希望する方にとっては不向きかといえるでしょう。
ウェルスナビがサポートする銘柄以外を運用したい場合は、別の証券口座を利用して運用を検討する必要があります。
手数料が割高である
ウェルスナビの手数料は、他のロボアドバイザーと比較すると、やや高い部類に属します。
信託報酬の他に、年間1.1%の運用手数料が発生するため、投資収益に影響を及ぼす点に注意が必要です。
ただし、運用資産に応じて6ヶ月ごとに割引が適用される「長期割」プログラムもあり、最大0.90%までの割引を受けられます。
金融機関の変更は原則不可
ウェルスナビでおまかせNISAを始める場合、途中で提携している他のサービスへ変更したい場合、原則不可となるため注意が必要です。
アカウントの変更を希望する場合、ウェルスナビの解約と運用を希望する口座へ開設の申し込みをしなければなりません。また、特定口座ですでに運用している場合、同じ年に他の証券会社で新たなNISA口座は開設できないため、翌年以降の再開設が必要です。
ウェルスナビのサービス内容・運用実績
ウェルスナビは、投資一任型ロボアドバイザーのなかでも利用者が多いサービスです。リスクの許容度に合わせた5種類の運用プランがあり、6つの質問に回答するとおすすめのプランを提案してもらえます。さらに、世界の約50か国における1万2,000銘柄に対し、最低1万円から投資可能です。
公式が発表している、2023年9月末時点での円建て・ドル建てそれぞれにおける運用実績は、以下の通りです。
<円建ての運用実績>
リスク許容度 | 過去3ヶ月 | 過去6ヶ月 | 過去1年 | リリース来 |
5 | 0.0% | +12.9% | +19.4% | +115.6% |
4 | 0.0% | +12.8% | +18.4% | +109.1% |
3 | 0.0% | +12.3% | +15.2% | +93.2% |
2 | +0.1% | +11.0% | +11.4% | +77.7% |
1 | +0.1% | +9.1% | +7.0% | +56.9% |
<ドル建ての運用実績>
リスク許容度 | 過去3ヶ月 | 過去6ヶ月 | 過去1年 | リリース来 |
5 | -3.0% | +0.5% | +15.6% | +70.3% |
4 | -3.0% | +0.3% | +14.6% | +65.1% |
3 | -3.0% | -0.1% | +11.6% | +52.6% |
2 | -2.9% | -1.2% | +7.8% | +40.3% |
1 | -2.9% | -2.9% | +3.6% | +23.9% |
ウェルスナビのメリット2選
ウェルスナビの主なメリットとして、次の2点が挙げられます。
- 最低1万円からリスク許容度に合った投資が可能
- 運営元が上場企業のため信頼度が高い
それぞれ解説します。
メリット1:最低1万円からリスク許容度に合った投資が可能
ウェルスナビでは、最低1万円から投資を始められます。リターンではなくリスク許容度に基づいたポートフォリオの設計により、長期的な投資を実現可能です。
働く期間や年収、金融資産などの情報をもとにリスク許容度を診断し、最適な運用プランで運用を開始できるため、自分でポートフォリオを組むことが難しい方にもおすすめです。
メリット2:運営元が上場企業のため信頼度が高い
ウェルスナビは運営会社が東京証券取引所のグロース市場に上場しているため、社会的信用度が高いこともメリットです。
ウェルスナビは2015年の設立から運用実績と利用者数を増やし、アルゴリズムによる自動運用が注目を集めています。国内最大手のロボアドバイザーサービスとして、現在は預かり資産9,000億円と36万人を超える利用者数を記録しています。
ウェルスナビのデメリット2選
一方、ウェルスナビのデメリットには以下の2点が挙げられます。
- 短期間でのリターンは得られない
- 元本の保証はない
それぞれの項目を確認し、自分に合ったサービスかどうかを判断しましょう。
デメリット1:短期間でのリターンは得られない
ウェルスナビに限らず、ロボアドバイザーによる運用で利益を得るには、長期的な運用が奨励されます。
株式やFXのような短期的な価格変動を利用するためのツールではなく、将来の資産形成のための選択肢として、長期視点で考えるのがおすすめです。
デメリット2:元本の保証はない
金融商品の全てに言えることですが、価格変動のリスクを伴うため、将来の運用による元本の補償はありません。市場の変動や経済の影響により、運用実績が下降する可能性もあるでしょう。
利用する際は、必ずしも運用が成功すると過信せず、リスクを理解したうえで慎重に投資することが大切です。
ウェルスナビがおすすめなのはどんな人?
次の項目に当てはまる方にとって、ウェルスナビは資産運用の効率的なサポートツールとなるでしょう。
- 自動的な資産運用を希望する人
- 投資の経験が浅く、運用をプロにまかせたい人
- 既存の銀行や金融機関とウェルスナビを連携したい人
ウェルスナビは、手間をかけずに資産運用を行いたい人に向いています。
さらに、自分が利用している金融機関がウェルスナビと提携しており、特典を受けられる機会がある場合にもおすすめです。
ウェルスナビを使った資産運用の始め方
ウェルスナビの口座を開設し、資産運用を始めるための手順は以下の通りです。
運用プランを診断する
まずは、無料診断で6つの質問に答え、運用プランを決めましょう。
口座開設を申し込む
プランが決まったら、ウェルスナビの公式サイトを通じて口座開設を申し込み、必要な情報の入力や本人確認書類の提出を完了させましょう。
口座開設のお知らせは簡易書留で送付されるため、「土日」もしくは「指定なし」から希望日を選択しましょう。
口座開設の手続きが完了すると、ウェルスナビから口座開設の承認通知メールが届くため、ログインしてリスク許容度を設定し、任意の金額を入金して資産運用を開始できます。
ウェルスナビで運用開始
任意の金額を入金して資産運用を開始しましょう。
ウェルスナビの評判や運用実績まとめ
今回は、ウェルスナビの評判や運用実績、サービスを利用する上でのメリット・デメリットなどを紹介しました。ウェルスナビはロボアドバイザーのなかでも豊富な実績を持ち、利用者の多いサービスとして人気があります。
記事の内容を参考に、自身に合ったロボアドバイザーを選び、将来に向けた資産運用に取り組んでみてください。
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運営会社 | ウェルスナビ株式会社 | 株式会社お金のデザイン | 松井証券株式会社 | マネックス証券株式会社 | 大和証券株式会社 | 株式会社 FOLIO | 楽天証券 株式会社 | susten キャピタル・マネジメント | スマートプラス | 株式会社 三井住友銀行 | マネックス・アセットマネジメント |
タイプ | 投資一任型 | 投資一任型 | 助言型 | 助言型 | 投資一任型 | 投資一任型 | 投資一任型 | 投資一任型 | 投資一任型 | 助言型 | 投資一任型 |
最低投資金額 | 1万円~ | 1万円~ | 100円~ | 5万円~ | 1万円~ | 10万円~ | 10万円~ | 1万円~ | 15万円 | 1万円~ | 1000円〜 |
運用手数料 | 1.1%(税込)(~3,000万) 0.55%(税込)(3,000万円~) | 0.715~1.1% | 年率0.38% | 0.30% | 契約資産の1.1% | 1.1%(~3,000万) 0.55%(3,000万円~) | 0.72% | 利益の1/6×消費税10%〜 | 0.99% ※別途売却手数料は売却額1% と情報利用料330円/月 | 1.01% | 専用投資信託の信託報酬0.2475% +ETFの平均経費率0.10%程度 |
税金最適化機能 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 | × | × | × | × | × | × |
新NISA対応 | 〇 | × | 〇 | × | × | × | × | 〇 | × | 〇 | × |
投資対象 | 海外ETF | – | 投資信託 | 国内ETF | 株式・債権・REIT | 海外ETF | 投資信託 | 投資信託や ETF | 日本株 | 株式・債権・REIT | 国内外の株式、債券、REIT |
利回り | 4.42~8.24% | 2.59~8.59% | – | – | 顧客専用の運用報告書により確認 | リリース来55.60% ※2023年9月時点 | 3.86~10.98% | – | – | – | – |