家計簿アプリは、銀行口座やクレジットカードの情報を連携し、自動で収支を管理できる便利なツールです。その反面、危険性について不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、家計簿アプリの危険性について5つのトラブル例を解説したのち、危険性を抑える家計簿アプリの使い方や安全性の高いアプリを紹介します。
安心して使える家計簿アプリを探している方は、ぜひ参考にしてください。
家計簿アプリの危険性は?5つのトラブル例を確認
多くの家計簿アプリは、データの暗号化やセキュリティレベルの強化により、安全に利用できます。しかし、情報を入力する以上は、必ずしも安全であるとは言えず、これは他のサービスにおいても同様です。
ここでは、家計簿アプリで起きる可能性のあるトラブル例について、次の5つを紹介します。
- レシートの情報から居住地がバレる
- 銀行口座情報が流出する
- クレジットカード情報が流出する
- 他のアプリとの連携によるデータ流出
- スマホの紛失によるデータ流出
それぞれの例を確認しましょう。
家計簿アプリの危険性①レシートの情報から居住地がバレる
家計簿アプリのレシート読み取り機能により、利用者の居住地が漏洩する可能性が挙げられます。一部のアプリは、単にレシートを撮影するだけで支出が自動的に記録されますが、撮影データが漏洩すると、相手は店舗の位置情報をもとに、利用者の大まかな居住地を特定可能です。
更に、レシートには購買日時が記載されており、これにより日常の行動パターンが推測される危険性も存在します。悪質な場合、待ち伏せや他の不正行為が行われる可能性も考えられるでしょう。
家計簿アプリの危険性②銀行口座情報が流出する
家計簿アプリの利用に伴い、銀行口座情報が漏洩する危険性が懸念されます。口座情報が外部に漏れると、資産額やお金の利用状況が第三者に知られてしまいかねません。
口座番号と名義が知られても、直接の引き出しや不正使用は一般的には難しいですが、なかには押し貸しのような詐欺も発生しています。不審な入出金があれば、警察に相談することが大切です。
また、銀行口座の登録に伴うログインIDやパスワードは不正アクセスや情報漏洩を招く可能性があるため、慎重な取り扱いが求められます。セキュリティに十分な注意を払い、安全な利用を心掛けましょう。
家計簿アプリの危険性③クレジットカード情報が流出する
家計簿アプリの使用において、クレジットカード情報が漏洩する危険性もあります。一部のアプリはクレジットカードと連携し、利用者の支出を自動で記録する機能を提供していますが、この連携によりクレジットカード会社のログインIDとパスワードがアプリから漏れる可能性があります。
カード番号が漏洩することは稀ですが、照会サービスの情報はアプリから流出する可能性があるため、注意が必要です。これにより、購買履歴や趣味嗜好が露呈し、転売業者などが悪用されるケースが考えられます。
ただし、実害が生じることは少なく、主に参考データとして使用されることが予想されるため、比較的安心して利用できるでしょう。
家計簿アプリの危険性④他のアプリとの連携によるデータ流出
家計簿アプリの利用において、他のアプリとの連携によるデータ流出のリスクも存在します。一部の家計簿アプリは外部アプリとの連携が可能であり、外部アプリからの乗っ取りや情報流出に繋がる可能性があります。
外部アプリが乗っ取られると、家計簿アプリに登録された重要な情報が不正に取得されかねません。個人の財務情報や支出履歴などが漏洩する危険性があるため、他のアプリとの連携を行う際には、セキュリティ対策やアクセス許可の管理に細心の注意を払う必要があります。
家計簿アプリの危険性⑤スマホの紛失によるデータ流出
家計簿アプリの利用において、スマホの紛失がデータ流出を招く恐れがあります。
紙の家計簿と比較して、スマホは常に携帯するため、紛失のリスクが高まるでしょう。スマホを紛失した場合、未対策のままであれば家計簿の情報が不正にアクセスされる可能性があります。
また、スマホの紛失は家計簿情報だけでなく、他の個人情報も流出する危険性があります。対策としては、顔認証やパスワードなどでロックを設定することが欠かせません。そのほか、紛失防止のためにストラップを使用する方法もあります。
さらに、スマホの故障や損傷によりアプリが使用できなくなると、家計簿情報が喪失する可能性があるため、定期的なバックアップの取得が重要です。
家計簿アプリの危険性を抑える6つの方法
さまざまなリスクがある家計簿アプリですが、以下のポイントを押さえることで、危険性を抑えた利用が可能です。
- ログイン履歴や支出を把握しておく
- フリーWi-Fiは使わない
- 登録する口座を絞る
- アプリのロック機能を使う
- パスワードを個別で設定する
- 自動ログアウト機能を活用する
6つのポイントについて、それぞれ解説します。
不正なアクセスやデータの流出を防ぎ、安心して家計簿管理を行うために確認しておきましょう。
家計簿アプリの危険性対策①ログイン履歴や支出を把握しておく
家計簿アプリの安全な利用には、ログイン履歴の確認が不可欠です。
特にクレジットカード情報の連携を行っている場合は、定期的にクレジットカードのWebサイトのログイン履歴を確認し、不審なアクセスがないかチェックしましょう。ログイン通知メールの設定も活用すれば、セキュリティを一層強化できます。
また、支出を自己把握しておくことで、不正アクセスや不明な入出金が発覚した際にも迅速に対処できます。
家計簿アプリの危険性対策②フリーWi-Fiは使わない
家計簿アプリのセキュリティ確保のためには、公共のWi-Fiの使用は避けるべきです。
無料のフリーWi-Fiは、盗聴や不正アクセスのリスクが高まり、通信ログが不正に盗み取られる可能性があるため、公共のWi-Fiを極力利用しないことがおすすめです。
自宅などの安全なネットワークを使用し、セキュリティの高い環境で家計簿アプリを利用しましょう。
家計簿アプリの危険性対策③登録する口座を絞る
家計簿アプリの安全な利用には、登録する銀行口座を絞り込むことが有効です。口座を1つに限定し、最低限の入出金管理に留めることで、不正アクセスのリスクを最小限に抑えられます。
特に資産管理を行っている口座は慎重に登録を検討し、高いセキュリティレベルを確保しましょう。
家計簿アプリの危険性対策④アプリのロック機能を使う
家計簿アプリの安全性向上のために、アプリにロックをかけることも欠かせません。一般的なスマホではアプリごとにロックが可能であり、セキュリティ機能を提供しています。
また、一部の家計簿アプリにはアプリ自体にロック機能が組み込まれている場合もあります。スマホ全体のロックだけでなく、アプリにもロックをかけることで、個人情報の流出を防げるでしょう。
家計簿アプリの危険性対策⑤パスワードを個別で設定する
安全な家計簿アプリの利用には、パスワードの使い回しを避けることが不可欠です。同一のパスワードを複数のサービスで利用すると、一つのサービスで情報が漏洩した際に他のサービスにも不正アクセスのリスクが高まります。
各サービスごとに個別の強力なパスワードを設定し、セキュリティを向上させましょう。
家計簿アプリの危険性対策⑥自動ログアウト機能を活用する
家計簿アプリの安全性を確保するためには、自動ログアウト機能を活用することもおすすめです。
アプリを使用しない状態で一定時間が経過すると自動的にログアウトされる仕組みは、情報漏洩を防ぐ重要な手段となります。定期的なログイン手続きを通じて、情報の安全性を確保しましょう。
安全性の高いアプリは「マネーフォワードME」がおすすめ
安全に使える家計簿アプリを探している方におすすめなのが、マネーフォワードMEです。
アプリの利用者がブラウザから口座サービスにログインして連携する「API連携」の方式を採用しているため、アプリ側にログインIDやパスワードを預ける必要がありません。このAPI連携の導入には財務省の厳しい審査が必要となるため、同時にマネーフォワードMEは安全性の高いアプリといえます。
マネーフォワードMEの特徴は、収支を全自動で管理できることです。充実した連携機能により、クレジットカードや銀行口座のほか、証券や電子マネー、NISAなど、多くのサービスとの連携が可能です。マネーフォワードMEは連携できる金融機関が特に多く、2,500以上の金融機関に対応しています。
金融機関との連携により、手動でのデータ入力が不要で収支が自動で記録されるため、家計簿つけの手間を大幅に削減できます。
また、有料プランにはグラフ作成機能や収支レポートによる振り返り機能が備わっており、家計の傾向把握や改善点の発見にもつながるでしょう。
マネーフォワードMEは無料プランを合わせて3つのプランに分かれており、それぞれの料金やサービス内容は以下の通りです。
無料版 | スタンダード | 資産形成アドバンス | |
料金 | 0円 | 500円/月(5,300円/年) | 500円/月(5,300円/年) |
特徴 | ・4件まで連携可能・過去1年分のデータ閲覧が可能 | ・連携数は無制限・口座の一括更新やカード残高の表示、レポート出力などに対応・広告非表示 | ・連携数は無制限・スタンダードプランに加えて、配当履歴の確認やポートフォリオの作成、株式や配当利回りの確認に対応 |
家計簿アプリの危険性まとめ
本記事では、家計簿アプリの危険性について、起こりうる5つのトラブル例を参考に解説しました。家計簿アプリは基本的に安全とされていますが、個人情報が流出する可能性もゼロではないため、自身でしっかりと対策することが欠かせません。
アプリを使い収支を管理する際は、履歴や支出の把握、インターネット環境の完備、ロック機能やパスワード機能の活用などでセキュリティ対策を行い、安心できる環境を整えましょう。
安全な家計簿アプリを探している方は、記事内で紹介したマネーフォワードMEの利用を検討してはいかがでしょうか。