FIREのひとつであるバリスタFIREを達成したいと考えている人もいるでしょう。
本記事では、バリスタFIREはいくらで到達することができるのかについて解説します。
バリスタFIREの語源やサイドFIREとの違い、1000万円でもバリスタFIREは実現可能か、バリスタFIREを実現した後の社会保険料はどうなるかなども合わせて解説するので最後まで読み進めてください。
FIREとは?
FIREは、Financial Independence Retire Earlyの略で、財政的自立と早期退職を目指すライフスタイルのことを指します。
FIREは、以下の3つの要素を含んでいます。
- 財政的自立(Financial Independence): 自分の生活費を稼ぐために働く必要がない状態に達すること。
- 早期退職(Retire Early): 財政的自立に達した後、自分がしたいことを追求するために、定年まで働かずに退職すること。
- 節約生活(Frugal Living): 支出を最小限に抑え、節約生活を送ること。
FIREには、個人に合わせたライフスタイルを構築できる柔軟性がある反面、貯蓄に長期間を費やすことや、投資でリスクを取ることが必要なため、成功するまでに多大な時間と努力が必要です。
FIREを目指す場合には、予想外の事態が発生した場合に備え、十分なリスクマネジメントをする必要もあります。
また、FIREは1種類ではなく、以下のような分類があります。
- Lean FIRE
- Fat FIRE
- Barista FIRE
- Coast FIRE
- Barbell FIRE
- サイドFIRE
それぞれ解説します。
FIREの種類①Lean FIRE
最低限の生活費でFIREを達成することを目指すタイプです。
生活費を極力抑え、節約を徹底することで、より早期にFIREを達成しようとする考え方です。
FIREの種類②Fat FIRE
FIRE後も豊かな生活を送ることを目指すタイプです。
FIRE後も高い生活水準を維持するため、多くの資産を必要とします。
莫大な資産を持ち、節約しないで好きにお金を使うFIREがFat FIREです。
FIREの種類③Barista FIRE
FIRE後も働き続けることを想定し、少ない収入でも十分な生活を維持できるようにするタイプです。
FIRE後も副業やアルバイトなどの仕事を続けることで、余裕のある生活を維持しようとする考え方です。
FIREの種類④Coast FIRE
一定の貯蓄額に達した後は、そのまま現状維持でFIREを目指すタイプです。
これ以上貯蓄することはせず、収入と支出をバランスよく調整しながら、将来的なFIREを目指します。
FIREの種類⑤Barbell FIRE
FIRE前に一定のキャッシュフローを確保し、その後はリスクを取った投資を行うことで、より大きな資産を目指すタイプです。
リスクを取りつつも、最小限の支出で生活費を賄うことで、FIREを達成することを目指します。
FIREの種類⑥サイドFIRE
サイドFIRE(セミリタイア)とは、資産運用の運用益で生活のほとんどをまかないながら、労働収入も得るFIREのことです。
自由な働き方なので、多くの人が目指しているFIREです。
バリスタFIREとは?
バリスタFIRE(Barista FIRE)は、自分が働かなくても生活費を賄えるほどの資産を築いた後、正社員の仕事を辞めて、アルバイトや低ストレスの仕事(例えば、バリスタのような仕事)に従事するというライフスタイルです。
バリスタFIREは、完全な引退ではなく、働く時間や責任を減らしながら収入を得ることで、生活費を補いながら資産を減らさずに生活を楽しむことが目的とされています。
働きながら趣味や家族との時間を楽しむことができるので、目指している人が多いFIREです。
バリスタFIREは資産3000万円でも到達可能
一般的には、生活費の25倍を貯めることがFIREの目標とされていますが、バリスタFIREの場合は3000万円程度でも達成可能です。
バリスタFIREに必要な資産額を見積もるためには、リタイア後の年間支出から、アルバイトや低ストレスの仕事から得られる収入を差し引いた額を計算し、その差額をカバーするために必要な資産額を算出します。
例えば、リタイア後の年間支出が300万円で、アルバイトの仕事から年間150万円の収入が得られると仮定すると、残りの150万円を資産から賄う必要があります。
以下の計算式でためておくべき資産を算出することができます。
150万円 ÷ 0.04 = 3750万円
リタイア後の年間支出によってバリスタFIREに必要な資産は異なるので、具体的な数字は自分で計算して出すようにしてください。以下に簡単に表でまとめてあります。
生活費(月) | 生活費(年) | 必要な資産 |
---|---|---|
5万円 | 60万円 | 1,500万円 |
10万円 | 120万円 | 3,000万円 |
15万円 | 180万円 | 4,500万円 |
20万円 | 240万円 | 6,000万円 |
25万円 | 300万円 | 7,500万円 |
30万円 | 360万円 | 9,000万円 |
35万円 | 420万円 | 1億500万円 |
40万円 | 480万円 | 1億2,000万円 |
先程の計算でも利用した4%ルールについては以下の記事で詳しく解説しています。
また、1人暮らし、2人世帯、3人家族、4人家族、5人家族の平均的な生活費は「人数別の必要な生活費はいくら?」で解説しています。内訳を知りたい人はぜひ記事をチェックしてみてください。
世帯 | 1カ月間の生活費平均 |
---|---|
1人暮らし | 155,912円 |
2人世帯 | 245,278円 |
3人家族 | 284,334円 |
4人家族 | 315,402円 |
5人家族 | 336,009円 |
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バリスタFIREに関するよくある質問
- バリスタFIREの語源はなんですか?
-
バリスタFIREは、完全なリタイアではなく、アルバイトや低ストレスの仕事(例えばバリスタのような仕事)に従事することを意味しています。
バリスタは、エスプレッソマシンを使ってコーヒーを淹れる専門家のことで、一般的にはストレスが低く、社会的なつながりや創造性を享受できる職業とされています。
- バリスタFIREとサイドFIREの違いはなんですか?
-
バリスタFIREとサイドFIREは達成方法や働き方が異なります。
バリスタFIREは、完全にリタイアするのではなく、低ストレスな仕事やアルバイトの仕事に従事しながら財務的独立を目指すアプローチです。バリスタFIREを目指す人は、生活費を賄うために働く時間や労力を減らし、自由な時間を増やして趣味や家族との時間に充てたいと考えている人が多いです。
サイドFIREは、本業以外の副業や収益事業を通じて収入を得ることで、財務的独立を目指すアプローチです。サイドFIREを目指す人は、副業やサイドビジネスを通じて安定した収入源を確立し、それによって本業からの収入に依存しない生活を実現したいと考えています。
- バリスタFIREは1000万円の資産でもできますか?
-
1000万円の資産でバリスタFIREを実現できるかどうかは以下の要素次第です。
- 月々の生活費
- 資産運用の利回り
- 仕事の収入
- バリスタFIREしたときの社会保険はどうなりますか?
-
バリスタFIRE後もアルバイトや低ストレスな仕事を続ける場合、勤務時間や雇用形態によっては、引き続き雇用者健康保険に加入できることがあります。
しかし、雇用者健康保険に加入できない場合や無職の期間がある場合は、国民健康保険に加入する必要があります。
また、年金について、将来の年金受給額を確保するためには、働きながらも一定の年金掛け金を支払い続ける必要があります。
まとめ:バリスタFIREは3000万円でも到達できる!
本記事では、バリスタFIREはいくらで到達することができるのかについて解説しました。
バリスタFIREは生活費や資産運用の利回り、アルバイトの収入によって必要な金額が異なります。
自分のライフイベントや現在の資産運用の場合、何年後からバリスタFIREができるかを知りたいという人はマネプロで相談してみてください。
自分のライフプラン表を作ることができるので、「〇〇歳でいくらの資産になるか」をグラフでわかりやすく把握することができます。