ネット不動産ファンディングは、2024年9月に新しくリリースされた不動産クラウドファンディングサービスです。
今これを見ている方の中には「ネット不動産ファンディングを使おうか迷っているけど、評判はどうなの?」「信頼できるサービスなのか気になる」と悩んでいる方がいるかもしれません。
今回は、ネット不動産ファンディングの評判やメリット・デメリットについて解説します。
「少額から始められる不動産投資を検討している」「安心して利用できるクラウドファンディングを探している」という方は、ぜひ参考にしてください。
ネット不動産ファンディングの基本情報
ネット不動産ファンディングは、Maki Financiers Japan株式会社が提供する不動産クラウドファンディングサービスです。
主な仕組みとして、多くの投資家から資金を集め、選ばれた不動産物件に投資をおこないます。投資すると定期的に分配金が支払われ、契約終了時に元本が返済されるのが一般的な流れです。
取り扱い案件は、自社保有物件やオフィス、レジデンス、商業施設などが予定されています。ただし、このサービスは小規模不動産特定共同事業に基づくため、投資の上限額が100万円である点に注意しましょう。
サービス名 | ネット不動産ファンディング |
社名 | Maki Financiers Japan株式会社 |
本社 | 〒102-0093東京都千代田区平河町2-12-2ニュー福井ビル |
代表取締役 | 眞木 昭司 |
利回り実績 | 6〜10% |
参照:https://net-fudosan-funding.com/lp/lp.html?tcskey=20241013_273955578
ネット不動産ファンディングの評判はまだ少ない!4つの特徴を解説
ネット不動産ファンディングの評判について調べてみたところ、リリース開始から間もないこともあり、利用者の声を見つけられませんでした。2024年9月にリリースされたばかりの新しいサービスであるため、今後さまざまな声が寄せられることが期待されます。
代わりに、ネット不動産ファンディングの特徴として以下の4つを紹介します。
- ファンド運用の計画性
- 運用元の企業
- 元本割れのリスク
- 想定利回り
それぞれ見ていきましょう。
特徴1:ファンド運用の計画性
ネット不動産ファンディングの特徴の1つは、計画的に運営がおこなわれていることです。
サービス開始直後にも関わらず、すでにファンド募集情報を公開しています。また、ファンドは数カ月ごとに設定され、詳細な物件情報も開示されています。
事業者が所有中の不動産を対象にしていると考えられるため、出口戦略も事業者自身でおこなう必要があるでしょう。運用実績のある物件がファンドに組み込まれているため、運用の遅延や元本毀損のリスクは低いと考えられます。
特徴2:運営元の企業
ネット不動産ファンディングを運営するのは、創業16年の実績を持つMaki Financiers Japan株式会社です。この企業は、コンサルティング事業や宿泊事業を手がけた後、不動産販売や賃貸事業にも参入したようです。
同社は着実に成長を続け、増資を繰り返して資本金額は1億円に達しています。現在は小規模不動産特定共同事業法の登録に基づいて運営されていますが、資本金要件を満たしているため、不特法1号や2号の資格を取得してより大規模なファンドを組成することも考えられます。
特徴3:元本割れのリスク
ネット不動産ファンディングでは、劣後比率が平均24.2%と比較的高めに設定されています。これにより、万が一の損失発生時でも優先的に元本が保護されるため、元本割れのリスクはかなり軽減されているといえます。
また、ファンドの運用期間は6カ月と短期間で設定されており、投資家は比較的早いタイミングで資金の回収が可能です。この計画的な運用により、リスクを抑えつつ安定した運用結果が期待できるでしょう。
特徴4:想定利回り
ネット不動産ファンディングの想定利回りは、平均8%と高水準に設定されています(1号ファンドが6%、2号ファンドが10%)。これは、インカム型のファンドとしては高い利回りです。
その背景には、物件の管理・運営を自社で行うことで、コストを抑えつつ収益性を高めていると考えられます。物件自体は好立地にありながらも築古のため、仕入れ価格を抑えつつ、長期的に安定した収益を得られるよう工夫されています。
ネット不動産ファンディングのメリット
ネット不動産ファンディングの主なメリットには、以下の4点が挙げられます。
- 高利回り案件も提供している
- 投資できる物件の種類が多い
- 都心地域の物件に注力している
- 出口が見えやすい
それぞれ解説します。
高利回り案件も提供している
ネット不動産ファンディングでは、年利6%から10%の高利回り案件が提供されています。これにより、投資家は魅力的なリターンを期待できるでしょう。
また、自社で物件の管理から運用までを一括しておこなっています。そのため、効率的な運用が可能であり、収益性が高い点も特長です。
特に、自社保有物件を活用したファンドは安定感があり、今後も引き続き高利回り案件が期待できるでしょう。
投資できる物件の種類が多い
ネット不動産ファンディングでは、幅広い種類の物件に投資できます。オフィスやレジデンス、商業施設に加え、物流施設なども投資対象となっています。
運営会社は、東京都心部や首都圏、政令指定都市など、成長性と安定性のあるエリアに焦点を当て、長期的な視点で物件を選定しています。今後もさまざまな種類の案件が組成される可能性があるため、さらに豊富な投資機会があるかもしれません。
都心地域の物件に注力している
ネット不動産ファンディングは都心地域の物件に注力しており、特に需要の高い東京23区内のエリアに焦点を当てています。具体的には、港区や千代田区、文京区など、地価が上昇している人気エリアの物件をメインターゲットに物件取得を行っているようです。
これらのエリアは、投資先として安定的な成長が見込まれ、需要が増え続けています。長期的な収益を期待して投資したい方にとって、ネット不動産ファンディングは効果的なサービスとなるでしょう。
出口が見えやすい
ネット不動産ファンディングでは、出口が見えやすい点もメリットの一つです。特に、自社で保有・運営している物件をファンド化しているため、収益予測が立てやすくなっています。
既に運用実績のある物件を対象としているため、賃貸収入や運用データが確認でき、投資リスクの軽減に繋がっています。また、自社による買い戻しの可能性もあるため、出口戦略が明確で、投資家にとって安心できるサービスといえるでしょう。
ネット不動産ファンディングのデメリット
反対に、ネット不動産ファンディングのデメリットとして、以下の4点が挙げられます。
- 入出金手数料が発生する
- 元本割れのリスクはゼロではない
- 小規模不動産特定共同事業として運営している
- 投資期間中は換金できない
それぞれ解説します。
入出金手数料が発生する
ネット不動産ファンディングを利用する際には、入出金手数料が発生する点に注意が必要です。
入金時には投資家自身が手数料を負担しますが、出金時にも同様に手数料がかかります。これらの費用は、投資の総利益に影響を与える可能性があるため、事前に確認しておくことが欠かせません。
手数料が積み重なることで、期待していた利回りが減少するケースは少なくないため、投資計画を立てる際には、これらのコストを考慮する必要があります。
元本割れのリスクはゼロではない
ネット不動産ファンディングは比較的安定した運用を目指していますが、元本割れのリスクがゼロではないことを理解しておく必要があります。
運営側は「優先劣後構造」などの仕組みを導入し、投資家のリスクをできる限り軽減する対策をしています。しかし、完全なる元本保証は存在しないため、投資には一定のリスクが伴うことを忘れないでおきましょう。
投資判断を行う際にはリスクを十分に考慮し、自己責任のもとで行動することが欠かせません。
小規模不動産特定共同事業として運営している
このネット不動産ファンディングは、小規模不動産特定共同事業として運営されています。このため、投資家1人当たりの出資額は最大100万円に制限されており、全体の資金調達も1億円以内に収める必要があります。
この制限は、投資初心者にとっては資金を管理しやすく、気軽に参入できる環境を提供していますが、より多くの金額を投資したい方にとってはストレスに感じられるかもしれません。
投資期間中は換金できない
ネット不動産ファンディングでは、投資期間中に元本を換金することは原則としてできません。これは、ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディング全般に共通する特性です。
満期まで元本の返還が受けられないため、投資者は資金の流動性を失うことになります。このため、長期ファンドはリスクが高くなりがちです。
資金をすぐに引き出したい方には、短期ファンドへの投資が推奨されます。急な事情で換金を希望する場合は運営会社に直接連絡することで対応してもらえるかもしれませんが、柔軟な対応は期待できないため注意しましょう。
ネット不動産ファンディングに関してよくある質問
ここでは、ネット不動産ファンディングに関してよくある質問をまとめました。
不動産クラウドファンディングは儲からないの?
不動産クラウドファンディングは魅力的な投資手段ですが、必ずしも儲かるとは限らないため、注意が必要です。
まず、元本保証がないため、万が一損失が発生した際に資産を失う可能性があります。また、融資を利用できないため資金調達の自由度が低いです。
そのほか、途中解約に対応していないことや、運営会社が倒産するリスクも考慮する必要があります。これらの要素を十分に理解した上で、投資すべきかを検討しましょう。
不動産ファンドの利回りはどのくらいあれば良い?
不動産クラウドファンディングでは、一般的に想定利回りが3〜8%程度のファンドが多いです。これは、預金や他の投資商品に比べて魅力的な利回りとなっており、資産運用の選択肢として注目されています。
海外の不動産投資ファンドでおすすめなのは?
海外の不動産投資ファンドとして特におすすめなのが「クラウドバンク」と「TECROWD」です。
クラウドバンクは、さまざまなジャンルのファンドに分散投資でき、業界トップクラスの実績を誇ります。一方、TECROWDは、平均利回りが10%以上の海外や新興国の不動産に投資できるため、魅力的な選択肢といえます。
ネット不動産ファンディングの評判やメリット・デメリットまとめ
今回は、ネット不動産ファンディングの評判やメリット・デメリットについて解説しました。
ネット不動産ファンディングは新しくできたばかりのサービスですが、すでにファンド募集情報が公開されており、計画的かつ透明性を持って運用していることがうかがえます。
これから不動産クラウドファンディングを始めようか迷っている方は、ネット不動産ファンディングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。