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マッチング拠出とiDeCoはどっちを選ぶべき?おすすめの運用方法を解説

マッチング拠出とiDeCoはどっちを選ぶべき?おすすめの運用方法を解説
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iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入要件が緩和されたことで、マッチング拠出とiDeCoのどちらに加入するかを選べるようになりました。しかし「マッチング拠出とiDeCo、どちらを選ぶべきか分からない」「メリットが大きいのはどっち?」といったように、迷う方は少なくありません。

今回は、マッチング拠出とiDeCoの違いを解説し、マッチング拠出を利用すべき人・iDeCoを利用すべき人の特徴を紹介します。

マッチング拠出とiDeCoは具体的に何が違うのか知りたい方、老後の資産形成をより効果的に行いたい方はぜひ参考にしてください。

目次

マッチング拠出とiDeCoはどっちを選ぶべき?特徴を確認

まずは、マッチング拠出とiDeCoについて、それぞれの仕組みを確認しましょう。

マッチング拠出の概要・仕組み

マッチング拠出(加入者掛金拠出)は、企業が従業員の退職金制度の一環として提供する制度で、企業型DCの掛け金に上乗せして個人が拠出できる仕組みです。

この制度は2012年から始まり、企業型DCの掛け金と上乗せする掛け金の合計額について、自身で選んだ商品を運用できます。

企業型DCは、単体で導入していれば月額55,000円、他の年金制度と併用していれば月額27,500円を上限として会社が支払うものです。マッチング拠出では、その上乗せとして企業が拠出する金額を超えないこと、企業型DCのみであれば会社が支払う掛け金と従業員の掛け金の合計が55,000円を超えない(他年金制度も併用していれば27,500円)範囲で拠出できます。

マッチング拠出の制度はiDeCoと似ており、掛け金は全額所得控除の対象、運用益が非課税となるほか、加入者が60歳になったときの掛け金の受け取り方法を「年金形式・一時金形式・年金と一時金形式の併用」の3パターンから選択可能です。

iDeCoの概要・仕組み

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、個人が自己負担で老後資金を積み立てるための制度です。iDeCoは個人が自発的に加入し、毎月一定額を拠出することで、将来の老後資金を形成できるとされています。

この制度では、個人が年金保険料控除として所得税や住民税から一定額を控除できるため、税制面でのメリットがあります。また、積立金の運用益も非課税となるため、税効果を最大限に活かせることも特長です。

iDeCoに加入するためには、まずiDeCo口座を開設し、運用するための金融機関を選択します。その後、月々の拠出額を決め、選んだ金融機関で積立金を運用します。運用商品や運用プランにはさまざまな選択肢があり、加入者のリスク許容度や将来の資産目標に合わせて変更可能です。

注意:マッチング拠出とiDeCoは併用できない

注意点として、マッチング拠出とiDeCoは同時に加入することができません。

そのため、自分の勤めている会社が企業型DCを導入しておりマッチング拠出が可能な場合は、月々の拠出可能額や運用商品をしっかりと確認し、マッチング拠出とiDeCoのどちらを選ぶべきか慎重に判断する必要があります。

以下より、マッチング拠出がおすすめな人、iDeCoがおすすめな人について、それぞれ解説します。

会社が企業型DCを導入している場合はマッチング拠出がおすすめ

マッチング拠出とiDeCoのどちらを選ぶべきか迷ったら、優先すべきは「マッチング拠出」といえます。その理由として挙げられるのは、以下の2つです。

  • 税制面での優遇を受けられるから
  • 口座管理の手間を省けるから

まず、マッチング拠出はiDeCoと同じように掛け金の全額が所得控除の対象となり、運用で出た利益に対する課税もありません。所得税や住民税の支払いを抑えられることは大きなメリットです。

これらに加え、マッチング拠出を利用すれば企業型DCの口座とひとまとめにでき、なおかつ給料から天引きで掛け金を拠出できるため、口座管理の手間を削減できます。iDeCoの場合、別に口座を開設する必要があるだけでなく、口座管理手数料が発生するため、口座管理の点においてはマッチング拠出のほうがメリットが大きいでしょう。

マッチング拠出ではなくiDeCoに加入すべき場合とは?

ただし、以下の項目に該当する場合、マッチング拠出ではなくiDeCoに加入することでより大きな投資効果を得られるかもしれません。

  • マッチング拠出の上限が低い
  • 会社の投資商品がイマイチ

それぞれのケースについて解説します。

マッチング拠出の上限が低い

上述のように、マッチング拠出では、会社の掛け金を超えない・会社と従業員の拠出合計額が限度額を超えないといった制約があります。

これにより、例として「会社側の拠出額が月額10,000円」だった場合、マッチング拠出で従業員が拠出できるのも月額10,000円です。しかし、iDeCoであれば月額23,000円(会社員の場合)まで拠出可能なため、例で挙げた場合だと「iDeCoのほうが13,000円も多く拠出」できます。

このため、自己資産に余裕がある場合は、iDeCoのほうが将来的な資産を形成する上での投資効果を高めやすいと考えられます。

なお、将来的にマッチング拠出の限度額が増える可能性もあるかと思いますが、その場合はiDeCoからマッチング拠出へ移行することも選択肢の一つです。

会社の投資商品がイマイチ

「マッチング拠出を利用できるものの、会社が用意している投資商品がイマイチなので迷っている」という場合もあるでしょう。主な理由として考えられるのは、投資の方針が不透明である・運用成績に不安がある・信託報酬が高いなどです。

この場合、マッチング拠出ではなくiDeCoへの加入を検討しても良いかもしれません。

対処法として、まずは会社側に相談してみて、投資方針や商品のラインナップを見直してもらう方法があります。企業型DCの運用商品については、各運営管理機関のWebサイトから確認できます。

もし会社側での投資商品の調整が難しそうな場合は、マッチング拠出には加入せずiDeCoの利用を検討してみましょう。

マッチング拠出をやめてiDeCoに切り替える方法

上述でも述べていますが、マッチング拠出とiDeCoは併用できません。

そのため、現在加入しているマッチング拠出をやめてiDeCoに切り替える場合、まずは勤務先でマッチング拠出を停止する必要があります。

マッチング拠出を停止したら、自身が選択した金融機関へiDeCoの新規加入申し込みを行いましょう。加入手続きは各金融機関で行い、「個人型年金加入申出書」に必要事項を記入し、必要な書類を添えて提出します。

なお、iDeCoに加入する際は、以下の手数料の支払いが必要です。

マッチング拠出をやめてiDeCoに切り替える時にかかる費用

  • 国民年金基金連合会に支払う手数料:2,829円(初回のみ)
  • 金融機関に支払う手数料:各金融機関によって異なる

そのほか、iDeCoでは掛け金の変更にともない都度105円の支払いが必要になる、iDeCoの掛け金を還付される場合還付金から1,048円が差し引かれるなどの制約があります。

iDeCoを始める時におすすめの証券会社

iDeCoを始める時におすすめの証券会社を紹介します。

SBI証券

SBI証券は、iDeCo口座開設数1位の証券会社です。

セレクトプランでは、「eMAXIS Slim」シリーズを含むインデックスファンドを17本に投資することができます。

マネックス証券

マネックス証券は、オリコン顧客満足度®ランキング「iDeCo証券会社」部門で4年連続総合第1位を獲得しています。

「NASDAQ100指数」に連動するiDeCo商品を買うことができるのはマネックス証券だけなので、「米国ナスダック100指数」に連動する商品を買いたいならマネックス証券で口座開設を行いましょう。

松井証券

松井証券は、老舗のネット証券です。

「eMAXIS Slim」と「楽天バンガード」シリーズの取り扱いがあるので、SBI証券と楽天証券のいいところ取りをした投資を行いたい人におすすめです。

マッチング拠出やiDeCoに関するよくある質問

ここでは、マッチング拠出やiDeCoに関してよくある質問をまとめました。

マッチング拠出とiDeCoのどちらを選ぶべきか迷っている方、それぞれの制度についてより詳しく知りたい方は、以下も参考にしてください。

マッチング拠出やiDeCoにかかる手数料は?

マッチング拠出は企業型DCの口座内で資産を管理するため、手数料はかかりません。

iDeCoの場合、金融機関を問わず毎月171円(年間2,052円)の口座管理料に加え、金融機関ごとの運営管理手数料が発生します。運営管理手数料は金融機関によって異なりますが、月数百円程度のところが多いようです。

iDeCoとマッチング拠出の損益分岐点は?

iDeCoとマッチング拠出の大きな違いとして、自分で口座を管理する必要があるかどうかが挙げられます。

iDeCoのほうがマッチング拠出よりも掛け金の限度額が高く、iDeCoを選んでマッチング拠出の限度額以上の掛け金を拠出するのであれば、当然iDeCoの方が大きな利益を得られる可能性が高いでしょう。

ただし、同じ商品を同じ金額分購入するのであれば、口座管理にかかる自己負担額が発生する以外に違いはないため、運用損益に変わりはありません。

マッチング拠出は年金が減るって本当?

企業型DCの場合、給与から搬出した掛け金は給与に換算されないため、月当たりの従業員の報酬が減ります。そのため、会社負担の社会保険料が軽減され、制度の導入によって従業員の年金水準が下がる可能性があります。

しかし、マッチング拠出の場合、従業員自らの資金を拠出額に上乗せする制度であるため、企業型DCのように社会保険料が減少することはありません。

そのため、従業員は自身の年金水準を下げずに老後の資産形成を行うことができるだけでなく、会社側もノーコストで従業員の福利厚生制度を提供でき、従業員・会社の双方にとってメリットが大きいといえます。

マッチング拠出とiDeCoはどっちがおすすめ?まとめ

今回は、マッチング拠出とiDeCoのどちらを選ぶべきか迷っている方に向けて、マッチング拠出とiDeCoのそれぞれの特徴を解説し、おすすめの選択肢について紹介しました。

この記事では、企業がマッチング拠出制度を導入している場合は優先的に選び、マッチング拠出の限度額が低い・商品ラインナップがイマイチだった場合はiDeCoも検討することをおすすめしています。なお、iDeCoを選んだ場合は別途口座開設が必要になるほか、口座管理費用が発生する点を押さえておきましょう。

記事の内容を参考に、自身の状況に合った投資制度を選択し、効果的な老後資産の形成を実現しましょう。

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この記事を書いた人

インデックス投資と不動産クラウドファンディングを中心とした投資で資産形成を頑張る20代OLです。節約と副業で入金力を増やしています。資産形成・投資・副業・節約などについての記事を執筆します。

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