「楽天証券でiDeCoを始めようと思っているが、どの商品を選ぶべきか分からない」「おすすめの配分とかあったら知りたい」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
今回は、楽天証券のiDeCoにおける年齢別・職業別のおすすめ配分やおすすめの商品ランキング、ファンド選びのポイントについて解説します。
楽天証券でiDeCoを運用し、老後資産を形成したいと考えている方はぜひ参考にしてください。
楽天証券のiDeCoの基本情報
まずは、楽天証券のiDeCoについて基本情報を確認しておきましょう。
iDeCo口座数 | 79万口座 ※2023年12月期の情報 |
加入時の手数料 | 2,829円 ※共通 |
運営管理手数料 | 無料 |
口座管理手数料 | 掛金を拠出する場合:171円 掛金を拠出しない場合:66円 |
移換時手数料 | 4,400円 |
給付時手数料 | 440円 ※振込毎に発生 |
引き落とし日 | 毎月26日 ※土日祝の場合は翌営業日に引落 |
取扱銘柄数 | 36種類(インデックスファンド14本、アクティブファンド13本、バランス型5本、ターゲットイヤー型3本、元本確保型1本) |
問い合わせ先 | フリーダイヤル:0120-545-401 携帯からの場合:0570-000-401(有料) ※受付時間:10時~19時(平日)、9時~17時(土日祝) |
楽天証券のiDeCoにおける年齢・職業別のおすすめ配分
ここでは、楽天証券の社長・役員・社員が実際に行っている積立の配分をもとに、以下のパターンに分けておすすめの配分を紹介します。
- 20〜30代の会社員の場合
- 40代の会社員の場合
- 40代の会社役員の場合
- 60代の会社員の場合
- 60代の会社役員の場合
それぞれのパターンについて、該当するものを確認してみましょう。
20〜30代の会社員の場合
20〜30代の会社員の場合、楽天証券のiDeCoにおけるおすすめの配分は以下の通りです。
20〜30代の会社員の楽天証券のiDeCoのおすすめ配分
- 国内REIT:25%
- 海外REIT:25%
- 国内株式:20%
- 海外株式:20%
- コモディティ:10%
この配分は、リスクとリターンのバランスを考慮し、長期的な資産形成を目指しています。国内および海外の不動産投資信託(REIT)は、安定したキャッシュフローを提供し、ポートフォリオの収益性を高めます。一方、株式とコモディティは、成長性とインフレヘッジの両面でポートフォリオに多様性をもたらすでしょう。
年金以外の運用商品とのバランスを保つために、先進国の株式と不動産に重点を置いています。これにより、投資先のリスクを分散し、安定した成長を促進します。また、将来リバランスする際には、年齢やリスク許容度に応じた安定した運用への移行が適しているでしょう。
このポートフォリオでは、資産全体のバランスを保ちつつ、将来のリタイアメントに向けた資産形成が期待できるかもしれません。
40代の会社員の場合
40代の会社員の場合、楽天証券のiDeCoにおけるおすすめの配分は以下の通りです。
40代の会社員の楽天証券のiDeCoのおすすめ配分
- 国内株式:40%
- 海外株式:50%
- 国内REIT:10%
年金の受給開始までに20年以上の時間があるため、積極的なポートフォリオが適しているでしょう。国内株式ではアクティブファンドを活用することで収益性を高め、同様に国内REITもアクティブな運用を取り入れることで資産を増やす目的です。
海外資産に関しては、シンプルな株式のインデックスファンドを選ぶことで、グローバルな経済の成長に連動した投資が可能です。
また、NISAや特定口座での投資を行う際には、銘柄の重複を避けるように配慮することが欠かせません。投資先を分散させることで、リスクを最小限に抑えながら資産を成長させられるでしょう。このようなポートフォリオ構築により、将来のリタイアメントに向けた資産形成をより効果的に進められるかもしれません。
40代の会社役員の場合
40代の会社役員の場合、楽天証券のiDeCoにおけるおすすめの配分は以下の通りです。
40代の会社役員の楽天証券のiDeCoのおすすめ配分
- 海外株式:40%
- 国内株式:20%
- 海外債券:15%
- 国内REIT:10%
- 海外REIT:10%
- コモディティ:5%
この配分は、攻めと守りのバランスを意識して構築されています。株式やREITなどのリスクの高い資産に投資する一方で、為替リスクを軽減できる海外債券や金などの安全資産も組み入れています。
今回海外株式の比率を高めている理由は、証券総合口座では国内株を中心に運用しているためです。また、将来の受取開始に向けて積極的な運用を減らし、攻めから守りのポートフォリオに変更していくことも選択肢の一つです。
このポートフォリオにより、リスクを適切に管理しながら将来のリタイアメントに向けて資産を成長させられる可能性があります。
60代の会社員の場合
60代の会社員の場合、楽天証券のiDeCoにおけるおすすめの配分は以下の通りです。
60代の会社員の楽天証券のiDeCoのおすすめ配分
- 国内株式:50%
- 国内外株式:50%
将来の収入源を確保するために65歳まで拠出を続け、その後も非課税貯蓄を続ける計画です。長期的な視野を持ち、積極的な資産増加を目指しています。
今回のパターンでは、NISAを活用して国内外の株式投信に投資しているため、急な資金需要に対応したい際は必要に応じてNISAに入れている投信から優先的に解約する方針です。
このバランスの取れたポートフォリオは、リスクを分散しながら将来の安定した収入を確保できることが期待されます。
60代の会社役員の場合
60代の会社役員の場合、楽天証券のiDeCoにおけるおすすめの配分は以下の通りです。
60代の会社役員の楽天証券のiDeCoのおすすめ配分
- 海外株式:30%
- バランス:30%
- 国内株式:20%
- 国内REIT:10%
- コモディティ:5%
- 海外REIT:5%
この配分では、リスクと安定性のバランスを考慮しつつ、資産の成長を目指しています。新興国を含む外国株式やREITを取り入れ、リタイアメント後の収益拡大に向けた潜在的なリターンを追求していることが特徴です。
また、バランス型の投資を行うことで投資先のリスクを分散し、全体のリスクをコントロールしています。
さらに、掛金の拠出は65歳まで可能であるため、この期間に着実に資産を積み上げていくことを目指しています。そして、65歳到達後も受け取りを開始せず、運用を継続することでより多くのリターンを得られるでしょう。
このような資産配分は、将来の安定した収入を確保しつつ、資産の成長を最大化するための戦略的なアプローチの一つといえます。
楽天証券のiDeCoにおけるおすすめ商品ランキング
ここでは、楽天証券のiDeCoにおけるおすすめ商品として、以下の3種類の銘柄を紹介します。
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- たわらノーロード先進国株式
- セゾン・グローバルバランスファンド
それぞれの銘柄について、基本情報を確認しましょう。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は、一つの銘柄で全世界株式への投資が可能な投資信託です。約4,000銘柄の投資対象となることで、究極の分散投資を実現します。
また、実質的な信託報酬は0.192%(税込)で、純資産総額は13,000億円を超え、右肩上がりに増加しています。過去3年間のパフォーマンスは66%を記録しており、安定した成長を示しています。
楽天証券のiDeCoにおいて、世界的な市場の成長に連動する商品として注目されています。
たわらノーロード先進国株式
「たわらノーロード先進国株式」は、日本を除く先進国株式が対象の投資信託です。
低コストである0.09889%(税込)の信託報酬が特長であり、先進国株式への投資を手軽に行えます。時価総額比率に基づくと、先進国株式が全体の約9割を占め、大部分をカバーしています。
日本株が投資対象外であるため、既に日本株を保有している方におすすめです。過去3年間のパフォーマンスも優れており、80%を超える成績を記録しています。楽天証券のiDeCoにおいて、グローバルな市場に投資するための優れた商品として注目されています。
セゾン・グローバルバランスファンド
「セゾン・グローバルバランスファンド」は、株式と債券の両方を投資対象とする投資信託です。世界の株式と債券をそれぞれ50%ずつ組み合わせ、より低リスクなポートフォリオを実現しています。
信託報酬は0.58%(税込)となっており、15年以上の運用実績で純資産総額は4,000億円を超える大規模ファンドです。過去の値動きを見ると、上昇率は40%程度であるものの、上下の変動が小さい特徴があります。
リスクが低いため、資産が減ることに不安がある方におすすめの銘柄です。楽天証券のiDeCoにおいて、安定性を重視する方に特に適しているでしょう。
注意:楽天証券のiDeCoで「eMAXIS Slim」シリーズは買えない
楽天証券におけるiDeCoの商品ラインナップには、eMAXIS Slimシリーズがありません。
もしeMAXIS Slimシリーズを買いたい場合SBI証券やマネックス証券、松井証券など、対応している証券会社を選ぶ必要があるため注意しましょう。
iDeCoで「eMAXIS Slim」シリーズを買いたい人におすすめの証券会社
iDeCoで「eMAXIS Slim」シリーズを買いたい人におすすめの証券会社を紹介します。
SBI証券
SBI証券は、iDeCo口座開設数1位の証券会社です。
セレクトプランでは、「eMAXIS Slim」シリーズを含むインデックスファンドを17本に投資することができます。
マネックス証券
マネックス証券は、オリコン顧客満足度®ランキング「iDeCo証券会社」部門で4年連続総合第1位を獲得しています。
「NASDAQ100指数」に連動するiDeCo商品を買うことができるのはマネックス証券だけなので、「米国ナスダック100指数」に連動する商品を買いたいならマネックス証券で口座開設を行いましょう。
松井証券
松井証券は、老舗のネット証券です。
「eMAXIS Slim」と「楽天バンガード」シリーズの取り扱いがあるので、SBI証券と楽天証券のいいところ取りをした投資を行いたい人におすすめです。
iDeCoのファンド選びにおける3つのポイント
iDeCoのファンド選びにおけるポイントとして、ここでは次の3つを紹介します。
- 分散投資が可能か
- 運用実績は信頼できるか
- 信託報酬は低いか
それぞれのポイントについて確認しましょう。
分散投資が可能か
複数の投資先へ分散して投資することで、リスクを最小限に抑えられます。
単一企業や少ない企業に投資していると、その企業の業績が落ち込んだ時のダメージが大きくなってしまいます。全世界株式を対象とする投資信託などもあるため、幅広い銘柄に投資できる投資信託を選ぶと良いでしょう。
運用実績は信頼できるか
選ぶファンドについて過去の運用実績を確認し、信頼できるかを判断することが重要です。
過去のパフォーマンスや運用チームの経験などを評価し、長期間にわたって安定した成績を維持しているファンドを選びましょう。また、ファンドマネージャーの選定基準や戦略も把握することで、より安心して購入できるファンドが見つかりやすいです。
信託報酬は低いか
ファンド選びの際には、信託報酬も重要なポイントです。信託報酬は保有している限り発生する手数料であるため、低いほど投資リターンを最大化できます。
信託報酬はファンドの運用コストに直結するため、コスト効率の良いファンドを選ぶことがおすすめです。
楽天証券のiDeCoのおすすめの配分やおすすめの商品まとめ
今回は、楽天証券のiDeCoに関するおすすめの配分やおすすめの商品などについて紹介しました。年齢や職業によって適した投資配分が異なるため、自身の状況に合わせた投資計画を立てることが欠かせません。
また、投資ファンドの選び方についても解説しましたので、将来的に多くの利益を得られるよう、投資効果の高いファンドを選べるようにしましょう。