「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は、三菱UFJ国際投信が提供している投資信託の一種で、8種類の異なるアセットクラスに均等に投資することができます。
分散投資ができるので投資初心者から人気がありますが、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)へ投資するのはダメ」という意見も耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
本記事では、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の基本知識からeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)がダメと言われる理由について解説します。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資がおすすめな人やおすすめできない人についても解説するので最後まで読み進めてください。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)とは?
「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は、三菱UFJ国際投信が提供している投資信託の一種で、8種類の異なるアセットクラスに均等に投資することを特徴としています。このファンドは、国内外の株式、債券、リート(不動産投資信託)など複数の資産に分散投資を行い、リスクの分散と安定した運用を目指しています。
「バランス」と名前がついている通り、このファンドは資産バランスを重視しており、特定の資産に偏重投資することなく、一定の比率で分散しています。
8資産均等型では、以下のアセットクラスにそれぞれ同じ割合で資金を割り当てます。
- 国内株式
- 先進国株式
- 新興国株式
- 国内債券
- 先進国債券
- 新興国債券
- 国内リート
- 先進国リート
このように多様な資産に均等に投資することで、特定のアセットクラスが不振の時に他のアセットクラスのパフォーマンスがカバーすることを狙いとし、長期的な投資におけるリスクを抑えつつ、安定したリターンを目指すことができます。
また、eMAXIS Slimシリーズは手数料が非常に安く設定されているので、手数料をできるだけ抑えたいと考える人から人気があります。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)がダメと言われる理由
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)がダメと言われる理由は以下の通りです。
- 均等配分が適切とは言えない
- 安全資産が少ない
- 規模の小さい資産の投資割合が大きい
- リバランスによるコストがかかる
- 為替リスクが高い
それぞれについて解説します。
ダメな理由①均等配分が適切とは言えない
均等配分は理論的にはリスク分散ができていることになりますが、各資産の期待リターンやボラティリティ、相関関係を考慮しないため、最適な投資戦略ではない場合があります。
特に市場が急変したり、ある資産の価値が大きく下落したりしたときに、分散投資のメリットを感じにくいというデメリットがあります。
また、投資で大きな利益を出すためには、リスク許容度や投資期間に応じて資産配分を柔軟に変更するべきです。
ダメな理由②安全資産が少ない
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)では、8つのアセットクラスに均等に投資するため、市場が不安定になったときにリスクを抑えるための「安全資産」が全体の中で少なめになるという特徴があります。
特に経済が下降局面に入ると、株式やリートなどのリスク資産の価格が大きく下落しますが、債権の割合は37.5%(国内債券:12.5%、先進国債券:12.5%、新興国債券:12.5%)となるので下落分を吸収することができません。
安全資産の割合が少ないため、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)はダメだと言われています。
ダメな理由③規模の小さい資産の投資割合が大きい
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)での均等配分戦略は、市場規模が小さいアセットクラスにも同じ割合を投資することを意味しています。
そのため、小規模な市場のボラティリティや特定の地政学的リスクに過度に影響を受けやすくなります。
たとえば、グローバルな株式市場に比べてコモディティ市場は相対的に小さく、特定の政治的・経済的イベントによって価格が大きく動く傾向があります。この大きな値動きがリスクとなります。
規模の小さい資産の投資割合が大きいために、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資はダメだと言われています。
ダメな理由④リバランスによるコストがかかる
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、8つの異なるアセットクラスに均等に投資するため、市場の変動に応じて定期的にリバランス(資産配分の調整)を行う必要があります。
このリバランスは、ポートフォリオを目標配分に保つために実行されますが、リバランスにはコストがかかります。
特に市場のボラティリティが高い時期には、リバランスの必要性が増し、その結果、コストも増加します。
運用コストが高ければ高いほと利益は圧縮されてしまうので、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資はダメだと言われています。
ダメな理由⑤為替リスクが高い
「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は国内外の資産に均等に投資するため、海外資産への投資比率が高くなります。
つまり、海外の株式や債券などに投資している為替リスクをがそれだけ高いことを意味します。
特に円高になった際には資産が減っているように見えるため、為替リスクをきちんと理解していない人は投資するのをやめておいた方がいいでしょう。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資がおすすめな人
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資がおすすめな人は以下の通りです。
- リスク分散した投資をしたい人
- 複数のアセットクラスへ投資したい人
- 長期的な投資を考えている人
それぞれについて解説します。
おすすめな人①リスク分散した投資をしたい人
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、リスク分散を目的として設計されているため、一つの市場やアセットクラスに依存するリスクを減らしたい投資家におすすめです。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は8つの異なる資産に均等に投資することで、個々の資産が直面する特有のリスクをポートフォリオ全体で相殺することができます。
市場の変動が大きくなったり、特定のアセットクラスが下落したりしても他のアセットクラスが相殺してくれるため、分散投資をしたい人におすすめです。
おすすめな人②複数のアセットクラスへ投資したい人
複数のアセットクラスに投資することにより、ポートフォリオのリスクを管理したい人にeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資がおすすめです。
このファンドは、国内外の株式、債券、不動産(REITs)、コモディティなど、幅広いアセットクラスに投資することができます。
おすすめな人③長期的な投資を考えている人
長期的な投資を考えている人にも、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資はおすすめです。
均等型の資産配分は、長期にわたり各アセットクラスの平均的なリターンに近いパフォーマンスを目指すもので、市場のサイクルや経済の変化に柔軟に対応しつつ、時間をかけて資産を成長させたいと考える人へマッチした投資だと言えるでしょう。
また、リバランスも自動で行ってくれるので、自分で管理する手間を省きたい人にもおすすめです。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資がおすすめできない人
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資がおすすめできない人は以下の通りです。
- 短期間で大きな利益が欲しい人
- 集中投資をしたいと考えている人
それぞれについて解説します。
おすすめできない人①短期間で大きな利益が欲しい人
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は8つの異なる資産に均等に分散投資を行うため、一般的には低〜中リスクの長期投資商品とされます。
そのため、短期間で大きな利益を目指す投資家には向いていません。
短期間で大きな利益が欲しい人は仮想通貨やFXなどへの投資がおすすめです。
おすすめできない人②集中投資をしたいと考えている人
集中投資をしたいと考えている人には、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)への投資はおすすめできません。
このファンドは、資産の分散を意図して設計されており、特定のアセットクラスや市場に集中投資することはできません。
集中投資はリスクがありますが、それだけ大きなリターンを得られる可能性が高くなります。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)を購入するときにおすすめの証券会社
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)を購入するときにおすすめの証券会社を紹介します。
マネックス証券 | 無料クレカでの積み立て還元率No.1
マネックス証券は主要ネット証券(auカブコム証券、SBI証券、松井証券、楽天証券、マネックス証券)の中で最大のポイント還元率 1.1%となっています。
ワン株(単元未満株)の買付手数料と投資信託の購入時申込手数料は0円で手数料がかからないのも嬉しいポイントです。インデックス投資+高配当株に挑戦したいという人にもマネックス証券はおすすめです。
また、IPO(新規公開株)の取り扱い銘柄数が多いうえ、完全平等抽選なので投資資金の少ない人でも当選が期待できるので、IPO投資に挑戦したい人にもおすすめです。
今なら、口座開設で2000円がもらえるキャンペーンも実施中です。
SBI証券 | 手数料が格安
SBI証券は業界トップのシェア率を誇っており、手数料が格安という特徴があります。
手数料には「スタンダードプラン」「アクティブプラン」の2つのプランがあり、スタンダードプランの手数料は55円〜、アクティブプランは1日の約定代金が100万円までなら無料です。プランは途中で変更が可能なので、投資スタイルに合わせて好きなプランを選択しましょう。
なお、以下の条件を満たすと国内株式売買手数料が無料(ゼロ革命)となります。
- インターネットコースまたは、インターネットコース(プランC)のお客さま
- 電子交付サービス申込済で当社所定の電子交付設定を行っているお客さま
また、外国株式を全部で9カ国扱っており、証券会社の中では最多となっています。
- 米国株式
- 中国株式
- 韓国株式
- ベトナム株式
- ロシア株式
- インドネシア株式
- シンガポール株式
- タイ株式
- マレーシア株式
三井住友カードでの積立投資をおこなうと、積立額の0.5%~5.0%相当のVポイントがたまります。クレジットカード積立投資の上限は5万円となるので、三井住友カードを利用すると250円〜2500円お得になります。
また、SBI証券は1株から取引できるS株(単元未満株)も取り扱っているので、高配当株の投資にもおすすめです。
auカブコム証券 | 携帯キャリアがauならおすすめ
auカブコム証券はau経済圏と相性が良いネット証券です。
auカブコム証券では、条件を満たすとPontaポイントが貯まります。
また、「au IDの登録で、現物および信用取引の手数料が1%割引」「auカブコム証券でKDDIの株式を100株以上保有すると、現物および信用取引の手数料が最大15%割引」などauユーザーやKDDI株主向けの特典もあります。
プチ株と呼ばれる1株から投資できるサービスもあるので、高配当株をはじめとした個別株に挑戦してみたい人にもおすすめです。
\ au経済圏の人におすすめ /
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)がダメな理由まとめ
本記事では、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の基本知識からeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)がダメと言われる理由について解説しました。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)がダメと言われる理由は以下の通りです。
- 均等配分が適切とは言えない
- 安全資産が少ない
- 規模の小さい資産の投資割合が大きい
- リバランスによるコストがかかる
- 為替リスクが高い
自分の投資方針やリスク許容度に合った投資をするようにしてください。
ある程度利回りの予測ができる投資をしたいなら、不動産クラウドファンディングへの投資がおすすめです。