SOR注文は、スマート・オーダー・ルーティング(Smart-Order Routing)注文の略称で、複数の市場から最良の市場を選択して執行してくれる注文です。
非常に便利な機能ですが、SOR注文にデメリットはあるのでしょうか?
本記事では、SOR注文の基本知識からSOR注文のメリット・デメリットについて解説します。
SOR注文ができる証券会社も紹介するので、最後まで読み進めてくださいね。
SOR注文とは?
SOR注文は、スマート・オーダー・ルーティング(Smart-Order Routing)注文の略称で、複数の市場から最良の市場を選択して執行してくれる注文です。
株を買いたいときには複数の市場の中から、一番安く買える場所を見つけてくれます。また、株を売りたい時には、一番高く売れる場所を探してきてくれます。
それぞれの市場の価格を自分で調べる手間が省かれるので、時間の節約も可能です。
SOR注文のデメリット
SOR注文のデメリットは以下の通りです。
- 執行価格が想定外の価格になることがある
- 確実に最良な注文ができるわけではない
- 注文が実行されないことがある
- 手数料が高くなる可能性がある
それぞれについて解説します。
SOR注文のデメリット①執行価格が想定外の価格になることがある
SOR注文は、複数の取引所や流動性プール間で最適な取引条件を探し出して注文を出すシステムです。
とても便利なシステムですが、注文が想定していた価格と異なる価格で執行されるリスクがあります。
ある取引所での買い注文を出した瞬間に市場価格が急騰した場合、想像よりも高い金額で注文することになります。
SOR注文のデメリット②確実に最良な注文ができるわけではない
SOR注文は、確実に最適な取引ができるシステムではありません。
最良の取引が保証されたシステムではないことを覚えておきましょう。
SOR注文のデメリット③注文が実行されないことがある
SOR注文を利用しても、注文が実行されない可能性があります。
市場の流動性が低い時や、注文量が大きい時に起こりやすいデメリットです。
適切な取引先が見つからなかったり、注文量に対して十分な対向注文が存在しなかったりした場合には、注文が実行されないことがあることを覚えておきましょう。
SOR注文のデメリット④手数料が高くなる可能性がある
SOR注文を利用すると、取引手数料が高くなる場合があります。
SOR注文では複数の取引所に同時に注文を送信するため、手数料が高くなる証券会社もあります。
SOR注文のメリット
SOR注文のメリットは以下の通りです。
- 最適な価格で取引できる
- 取引を効率化して時間の節約ができる
- 個人投資家でも利用できる
それぞれについて解説します。
SOR注文のメリット①最適な価格で取引できる
SOR注文は、最適な価格で取引できる点がメリットです。
SOR注文では、複数の取引所の価格情報をリアルタイムで収集し、その中から最も条件の良い価格を提供している場所を自動で選んで注文を出します。
これにより投資家は、時間を節約しながらより良い取引条件で取引を行うことが可能になります。
SOR注文のメリット②取引を効率化して時間の節約ができる
SOR注文を使用することで、取引プロセスの効率化と時間の節約が期待できます。
複数の取引所や市場をチェックしてから注文を出すのは、時間がかかる上に効率が悪い作業です。
SOR注文を利用することで、取引の効率化を実現できます。
また、市場に急激な価格変動があった時でも迅速に対応できるため、損失を最小限に抑えたり、利益を最大化したりすることが可能になります。
SOR注文のメリット③個人投資家でも利用できる
SOR注文は機関投資家ではない個人投資家でも利用できるシステムです。
今までよりも利益を増やしたいと考えているなら、SOR注文を利用してみてはいかがでしょうか?
SBI証券ではSORと東証どっちがおすすめ?
SBI証券では、SOR注文(スマート・オーダー・ルーティング)か東京証券取引所(東証)のどちらかで取引することができます。
最良の価格て取引をしたいと考えているなら、SOR注文がおすすめです。
一方で、取引の透明性を重視するなら東証での取引がおすすめです。また、逆指値注文や執行条件付き注文(不成・引成等)をしたいと考えている場合には東証での取引となります。
楽天証券・SBI証券のSOR注文の手数料
楽天証券・SBI証券のSOR注文の手数料について解説します。
楽天証券
楽天証券でSOR注文をしても、追加の手数料はかかりません。
ゼロコースを利用すれば、国内株式(現物・信用)取引を手数料無料で利用できます。
SBI証券
SBI証券でSOR注文をした場合には、PTS取引手数手数料が適用されるので、少しだけ割安になります。
現物取引
1注文の約定代金 | PTS取引手数料 | 取引所 取引手数料 |
---|---|---|
~5万円 | 47円(税込51円) | 50円(税込55円) |
~10万円 | 86円(税込94円) | 90円(税込99円) |
~20万円 | 100円(税込110円) | 105円(税込115円) |
~50万円 | 238円(税込261円) | 250円(税込275円) |
~100万円 | 462円(税込508円) | 487円(税込535円) |
~150万円 | 553円(税込608円) | 582円(税込640円) |
~3,000万円 | 876円(税込963円) | 921円(税込1,013円) |
3,000万円超 | 924円(税込1,016円) | 973円(税込1,070円) |
信用取引
1注文の約定代金 | PTS取引手数料 | 取引所 取引手数料 |
---|---|---|
~10万円 | 86円(税込94円) | 90円(税込99円) |
~20万円 | 128円(税込140円) | 135円(税込148円) |
~50万円 | 171円(税込188円) | 180円(税込198円) |
50万円超 | 333円(税込366円) | 350円(税込385円) |
SOR注文ができる証券会社
SOR注文ができる証券会社を紹介します。
マネックス証券 | 無料クレカでの積み立て還元率No.1
マネックス証券は主要ネット証券(auカブコム証券、SBI証券、松井証券、楽天証券、マネックス証券)の中で最大のポイント還元率 1.1%となっています。
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SBI証券 | 手数料が格安
SBI証券は業界トップのシェア率を誇っており、手数料が格安という特徴があります。
手数料には「スタンダードプラン」「アクティブプラン」の2つのプランがあり、スタンダードプランの手数料は55円〜、アクティブプランは1日の約定代金が100万円までなら無料です。プランは途中で変更が可能なので、投資スタイルに合わせて好きなプランを選択しましょう。
なお、以下の条件を満たすと国内株式売買手数料が無料(ゼロ革命)となります。
- インターネットコースまたは、インターネットコース(プランC)のお客さま
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- 米国株式
- 中国株式
- 韓国株式
- ベトナム株式
- ロシア株式
- インドネシア株式
- シンガポール株式
- タイ株式
- マレーシア株式
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SOR注文のメリット・デメリットまとめ
本記事では、SOR注文の基本知識からSOR注文のメリット・デメリットについて解説しました。
メリットとデメリットを正しく理解して、SOR注文を利用するか判断してくださいね。